観音霊場第二十二番礼所 三重四国八十八ヶ所第十六番礼所 伊勢西国第十九番礼所

「この浦に時々鼓の音あり怪しきまま網を下ろしけるに、鼓に乗り、観世音の御尊像上らせ給ふ。このよし帝聞し召し伽藍建立ありて勅願寺となりぬ」(寺伝)
子安観音寺御本尊、白衣観世音様の御縁起です。これは、今より千三百年前の八月十日であったとされ、毎年、九日深夜より御法要を執り行い、十日零時より御開帳されます。
ほとけ様は、私たちの願いを受けて、息づいておられます。一年間、閉ざされてきた御厨子の中には、菩薩様の息が満ちているのです。
御開帳してそのお姿をお参りできることは有り難いことです。されど、一番の御功徳は、その息吹を体内に吸い込み、観音様と一体と成れることなのです。
ですから、この日は四万六千日分の功徳があるお参りとされております。
皆様、静かに白衣観世音様の御前に座り、心より深呼吸をして「安心」をお授かり下さい。

8月10日/本堂午前零時御開扉